ふぎと屋【溺書ブログ】

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【持続可能な復元力】ローワン・ジェイコブセン『ハチはなぜ大量死したのか』(中里京子 訳、文春文庫) #22


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どーも、ふぎとです。
今日はローワン・ジェイコブセン『ハチはなぜ大量死したのか』を
紹介するよ。


作品紹介


 産業革命以降、人類は経済を発達させ先進国と呼ばれる国に暮ら
す人々は、中世までとは比べ物にならない程に快適な生活を手に入
れた。 しかし、欲望=市場原理に任せた放縦な産業開発は、地球の
環境に大きな影響を与えていた。本書で紹介される、アメリカをは
じめとした各国での、セイヨウミツバチの失踪もその1つだ。事態
の不気味さで言えば、先日紹介した伊藤計劃『ハーモニー』(ハヤ
カワ文庫)の「6000人一斉自殺」に勝るとも劣らない。
 『ニューヨーク・タイムズ』紙や『ワイルド・アース』誌などで
記事を書いてきた著者は、確かにミツバチの「失踪事件」を追って
いるが、本書の真の目的はそこにはないように思われる。つまり、
著者の真のテーマとは、先に述べたような「身勝手な開発」を告発
し、能率性に重きを置いたような思考様式に疑いを向け、それを問
い直すことにあるようにみえる。その鍵として提示されるのは、生
態学の「復元力」の概念だ。ぼくはこの概念はおそらく、「SDGs
持続可能な開発」が重視されつつある昨今の状況から言っても、今
後注目されるものだと感じた。


この本をオススメしたい人


・「持続可能性」というテーマに関心がある人
・読みごたえのあるノンフィクションを探している人
生態学に興味がある人

 

 


ではでは今日はこの辺で。ふぎとでした。